中学2年生のクラスから (数学) 2016年6月

          中学2,3年数学専任  中島信也  
 
 
現在、中学2年生は二元一次方程式を用いて連立方程式を
「加減法」や「代入法」で解く学習から、連立方程式を利用
して文章問題を解く学習に取り組んでいます。
 
 
 Thunder and lightning – Met Officewww.metoffice.gov.uk
 
 

二元一次方程式というと、一般的に未知数の代わりにχと

yの文字が使われ解くのが難しいように思われますが、1つ
の文字を消去して一元方程式の形になれば、小学校で学習し        
た未知数に○や□を使った式と同じ考え方で解くことができます。
 
自然現象を一次関数で考える
週末の朝、朝陽を右手にエスプラネードを散歩していると、ケアンズ空港を飛び立った旅客機が、太陽を追い越そうとばかりに青空に向かって上昇して行く様子を見ることができます。朝陽に照らされキラキラと光った機体が見え始めてしばらくすると、ジェットエンジン独特の甲高い排気音が静寂を破ります。「あれ?今、エンジンが始動したの?」と思ってしまいそうですが、これは空気中を進む「光」と「音」の速度の違いが生み出すトリックだということは、皆さんご存じのことです。
 
光は、空気中をおよそ30万km/秒 で進むのに対し、
音は気温0℃の時に331m/秒 で進み、その速度は気温
が1℃上がる毎に0.6m/秒 ずつ速くなることが知られて
います。
 
 
 
 Jet Aircraft: Takeoff Performance testing  www.decodedscience.org

 

気温χ℃の時の音の速さをy m/秒 とすると
y = 0.6χ+331
散歩をしている朝の気温を20℃(χ) とすると、音の速さ(y)は343m/秒 となり、旅客機が見えてから5秒後にエンジンの音が聞こえたとすると、
 
        343m/秒 × 5秒 = 1,715m 
 
1,715m 離れた所から美しい機体が見え始めたことになります。この式を利用すると雷光がどれだけ離れたところで発生しているかも分かりますので、試してみてください。また、身のまわりへの利用として「人数とチケットの代金」、「速さと道のり」や「食塩水の濃度」、「合金の重さ」等の理科分野に関わる場面でも連立方程式が利用できます。 
 
 
参考文献:啓林館「未来へひろがる 数学2」